サンプルですので図は本文とは違うものです
日々是相場 −朝刊−

日々是相場 −朝刊−     2010年8月17日(火)     清水洋介

米国市況概況

8月16日
<NYダウ>   10,302.01 ▼ 1.14
<NASDAQ>   2,181.87 △ 8.39
<為替:NY終値>   85.36-85.42

相変わらず芳しくない経済指標の発表が多いが値ごろ感からの買いが入り底堅い展開

昨日の米国市場は朝方発表されたニューヨーク連銀景気指数が予想を下回ったことや住宅指標も芳しくなく売り先行となりました。ただ、さすがにこの水準になると買戻しも見られ、底堅い展開となり、底堅さが確認されるとますます買い戻しも入るという展開でほぼ横ばいとなりました。景気の先行きに対する懸念が根強く、積極的に買い上がる材料もないのですが、下がれば買戻しも入ると言う水準で底堅くなっているようです。

引き続き景気回復鈍化懸念が根強いのですが、個別企業の業績動向から見ると売られすぎと見られる銘柄も多く、信用収縮からの持高調整の売りや仕掛け的な売りが出ないと底堅さも見られるようです。政府やFRB(連邦準備理事会)の対策に期待する向きもあるようですが、ドル安メリットが見られるものもあり、新興国などの経済拡大が続くようであれば、個別企業の業績好転から再び景気の先行きに対する楽観的な見方も出てくるかもしれません。

個別には先週売られた銘柄に買戻しが見られてシスコシステムズやインテルが堅調、ロウズ(ホームセンター)は四半期決算は予想を下回ったものの、悪材料出尽くし、値ごろ感から買いが入り堅調と連れて決算発表を控えたホーム・デポも堅調となりました。IBMなどハイテク銘柄は軟調なものが多く、JPモルガン・チェースが堅調、バンク・オブ・アメリカは小幅安と金融株はまちまちとなりました。金先物価格が上昇したことからパブリック・ゴールドやニューモント・マイニングなど金鉱株は堅調となりました。景気敏感銘柄も売られ過ぎの修正もあり、底堅い堅調な展開となるものが多く、キャタピラー、GE(ゼネラル・エレクトリック)は堅調となりました。


本日の相場

昨日の日本市場は週末の米国株が軟調となったことや為替が円高傾向にあることに加え、GDP(国内総生産)が予想を大きく下回ったことから売り先行となりました。週末のヘッジ売りの買い戻しもあり、底堅さも見られたのですが、外国人も売り越しと伝えられたことや景気回復鈍化懸念も根強く大幅安となりました。それでも日経平均が9,100円を割り込むところでは下げ渋りも見られ、下げ幅縮小となりました。足元の業績は好調ながらも先行きへの懸念が強いハイテク銘柄などは売られ、ディフェンシブ銘柄や円高メリット銘柄が堅調となりました。

米国市場は芳しくない経済指標にもかかわらず買戻しも交え底堅い展開となりましたが、円高が進んだこともあり、日本市場は引き続き下値を試す展開が続きそうです。為替が円安に振れるような材料でもでれば一気に切り返すのでしょうが、円高定着となると足元好調な決算を発表した企業なども業績下振れ懸念が強まり、手仕舞い売りが嵩む可能性もありそうです。為替に落ち着きが見られないとハイテク銘柄など輸出関連銘柄は買い難いものと思います。「エコポイント」延長などの経済政策が取りざたされればいったん買戻しなども入って底堅い堅調な展開となるものと思います。円高メリット銘柄、内需関連銘柄でどこまで指数を支えられるのかが注目されます。

日経平均は引き続き9,100円水準での底堅さを確認するような展開になるかもしれません。円高対策や景気刺激策が取りざたされれば9,200円水準をしっかりと保つような展開になるのかもしれませんが、為替に動きがなく、円高傾向が続く、あるいは持高調整の売りなどが見られれば9,100円を割り込んだ水準で買戻しや値ごろ感からの買いが入るのかどうかを試すようなことになるのでしょう。いずれにしても、7月初旬のような底値固めが続くものと思います。


本日の注目点

◇7月の米住宅着工件数
◇7月の米卸売物価指数(PPI)
◇7月の米鉱工業生産
◇7月の米設備稼働率
◇7月の英消費者物価指数(CPI)
◇8月の欧州経済研究センター(ZEW)のドイツ景気予測指数
◇海外5−7月期決算:ウォルマート・ストアーズ、ホーム・デポ




ADR一覧

ほぼ全面安となっていますが大きく下げているものはほとんどなく、為替が円高に振れた分、軟調となっている感じです。

1ドル=85.36円

日経平均寄与は -13.37円

銘柄 コード 日本円換算値 対日本市場比 日本市場前日終値 日経平均寄与度
キリンHD 2503 1,171 円 ▼ 10 円 1,181 円 -0.40 円
ワコールHD 3591 1,166 円 ▼ 7 円 1,173 円 -
IIJ 3774 210,668 円 ▼ 232 円 210,900 円 -
トレンド 4704 2,207 円 △ 5 円 2,202 円 +0.18 円
富士フイルム 4901 2,654 円
住 金 5405 208 円
コマツ 6301 1,763 円 ▼ 7 円 1,770 円 -0.30 円
クボタ 6326 711 円 ▼ 5 円 716 円 -0.20 円
セガサミーHD 6460 1,315 円 ▼ 17 円 1,332 円 -
日 立 6501 352 円 ▼ 1 円 353 円 -0.04 円
マキタ 6586 2,519 円 ▼ 1 円 2,520 円 -
日電産 6594 7,133 円 △ 3 円 7,130 円 -
パナソニック 6752 1,069 円 ▼ 9 円 1,078 円 -0.38 円
シャープ 6753 848 円 ▼ 9 円 857 円 -0.38 円
ソニー 6758 2,527 円 ▼ 8 円 2,535 円 -0.34 円
アドバンテ 6857 1,716 円 ▼ 8 円 1,724 円 -0.67 円
京セラ 6971 7,566 円 ▼ 44 円 7,610 円 -1.77 円
日産自 7201 638 円 ▼ 3 円 641 円 -0.10 円
トヨタ 7203 3,008 円 ▼ 17 円 3,025 円 -0.68 円
ホンダ 7267 2,746 円 ▼ 19 円 2,765 円 -1.54 円
キヤノン 7751 3,536 円 ▼ 19 円 3,555 円 -1.13 円
任天堂 7974 22,439 円 ▼ 131 円 22,570 円 -
三井物 8031 1,164 円 ▼ 3 円 1,167 円 -0.12 円
三菱UFJ 8306 413 円 ▼ 3 円 416 円 -0.12 円
三井住友 8316 2,527 円 ▼ 53 円 2,580 円 -2.16 円
みずほ 8411 132 円 ▼ 2 円 134 円 -0.07 円
NIS 8571 1 円 ▼ 17 円 18 円 -
オリックス 8591 6,501 円 ▼ 49 円 6,550 円 -1.98 円
大和証G 8601 362 円
野村HD 8604 493 円 ▼ 7 円 500 円 -0.27 円
東京海上 8766 2,291 円 ▼ 11 円 2,302 円 -0.22 円
NTT 9432 3,701 円 ▼ 19 円 3,720 円 -0.76 円
NTTドコモ 9437 142,380 円 ▼ 120 円 142,500 円 -0.00 円
コナミ 9766 1,315 円 △ 1 円 1,314 円 +0.06 円



テクニカルポイント

9,100円台前半から半ばの水準が節目となり下値目処となりそうです。その水準を割り込んでも9,100円を割り込んだところでは下げ止まるものと思います。上値は9,200円台前半が目処となり、上値を押さえられそうです。その水準を抜けると9,200円台後半まで上昇となるのでしょう。

 ◇ 一目均衡表先行スパン2(現物指数) 10,153
 ◇ ボリンジャーバンド+2σ 9,810
 ◇ 20日間高値 9,760
 ◇ 5日間高値 9,670
 ◇ ボリンジャーバンド+1σ 9,635
 ◇ 一目均衡表先行スパン1(現物指数) 9,549
 ◇ 20日移動平均 9,459
 ◇ 一目均衡表基準線(現物指数) 9,437
 ◇ 一目均衡表転換線(現物指数) 9,377
 ◇ ピボット上方ブレイクポイント 9,363
 ◇ 5日移動平均 9,292
 ◇ ピボット抵抗線2 9,287
 ◇ ボリンジャーバンド-1σ 9,283
 ◇ ピボット抵抗線1 9,233
 ◇ 前日高値 9,210
 ◆ 前日終値 9,180
 ◇ ピボット基本指数 9,157
 ◇ 前日VWAP 9,144
 ◆ CME終値 9,135
 ◇ 前日始値 9,130
 ◇ ボリンジャーバンド-2σ 9,108
 ◇ ピボット支持線1 9,103
 ◇ 前日安値 9,080
 ◇ 5日間安値 9,050
 ◇ 20日間安値 9,050
 ◇ ピボット支持線2 9,027
 ◇ ピボット下方ブレイクポイント 8,973



銘柄ニュース

引き続き内需銘柄中心に物色か

三菱重(7011) 313 ▼ 1
 自動車用エンジン向けターボチャージャー(過給器)をタイで増産する。来年には生産台数を現在の2倍に引き上げる。欧州を中心としたディーゼルエンジン向けの需要回復に対応する。

川崎船(9107) 340 ▼ 5
 石炭や穀物を輸送する中型貨物船の発注をほぼ2年ぶりに再開した。金融不況後は建造を控えていたが、新興国へ資源を運ぶ需要が増大しており、造船価格も徐々に上昇すると見て投資に踏み切る。日本郵船(9101)や商船三井(9104)も貨物船の発注を再開している。

丸 紅(8002) 454 ▼ 11
 温暖化ガス削減で生じる排出枠の調達・販売で穀物メジャーと提携した。バイオマス発電など二酸化炭素(CO2)削減につながるプロジェクトに共同で参画し、排出枠を調達、枠の販売面でも協力する。

資生堂(4911) 1,893 △ 5
 グループでインターネット通販を強化する。子会社が運営するサイトで利用者がリアルタイムで美容相談できるサービスを始める。化粧品市場が全般に伸び悩むなか、インターネット通販は成長が続いており、百貨店販売などで培った接客力で対応する。

サマンサJP(7829) 80,800 ▼ 2,600
 シンガポールに進出する。合弁会社を設立し、主力の女性向けバッグなどの販売店を出す。6月に台湾進出を決定するなど、アジア展開を加速している。経済成長に伴ってアジアの若い情勢のファッションへの関心が高まっている。

イオン(8267) 919 ▼ 2
 2010年度中に食品や飲料などプライベートブランド(PB=自主企画)商品の3%に当たる約160品目を値下げする。今年に入ってメーカー品の値下がりが進んだため、PBの価格優位性を維持する。




外国人売買動向(外資系10社ベース)

売り  1,950万株   買い  1,270万株 (金額ベースも売り越し)




本日の銘柄

ニトリ(9843)

相変わらず円高傾向となって、新興国などの景気の先行きに対しても懸念が根強くハイテク銘柄などここまで業績が好調とされたものが売られています。ただ、信用収縮の動きもあり、株式市場は総じて軟調となっています。その中で、円高メリット銘柄には底堅いものも散見されその一つがニトリではないかと思います。商品全体の8割を海外から調達しており、円高・ドル安による原価低減メリットがあり、相次ぐ値下げで割安感を打ち出し、販売増につなげています。

今年に入ってから、ファーストリテイリング(9983)の「ユニクロ」やABCマート(2670)など低価格戦略の小売り業態も好調が継続しているものと苦戦しているものとが見られますが、ニトリは相次ぐ値下げによる宣伝効果もあり、好調な売り上げが続いています。今後も円高メリットを強調しながら値ごろ感のある品揃えで順調な業績拡大が期待されます。

今業績予想に関しては変更していません。売り上げの伸びはある程度鈍化する可能性もあり、会社側想定と見る向きも多いのですが、円高が進展したことで、値下げをしても利益の上振れは大いに期待されます。

雲の中での動きとなっていますが、遅行線が日々線に絡むところで、動きが出てくるかもしれません。ここから急落とならなければ遅行線が日々線を抜けて「好転」となり、日々線も雲を抜けて来る可能性が高まります。基準線の下落も止まるところであり、ここから強含みの展開が期待されます。


ご注意

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